前回の記事では、「NISA口座開設失敗の体験談」を中心にNISA口座を持つメリットや制度の概要についてお話ししました。今回は
お得なのはわかったけど、一般NISAとつみたてNISAはどちらを選べばいいの?
という方に向けて「一般NISAとつみたてNISA、それぞれの概要とメリット・デメリット」「それぞれどんな人に向いているのか」をお伝えしていきます。
NISAの種類としてはもう一つ「ジュニアNISA」があるのですが、こちらは0~19歳対象のものなので今回は比較対象から外し、また次回お伝えしたいと思います。

NISAってなに?のおさらい
まずは前回のおさらい。
NISA口座は非課税の証券口座です。(金額上限や利用年数など、条件はあります。)
普通、株や投資信託等で儲けた売買益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA口座であれば毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られた利益が非課税になります。
税金の優遇を受けられるため、例えば、「つみたてNISA」で月3万円を20年間積み立て、年利5%で運用できた場合、
- 累計積立額:7,200,000円
- 最終金額(累計積立額+運用益):12,223,733円
- 運用益:5,023,733円
- 本来取られるはずだった税金:1,020,571円
運用益にかかるはずだった20.315%の税金がなくなり、約100万円お得になるのよね!
以上が復習でした!それではさっそく、20歳以上を対象とした2つのNISAについて比較をしていきましょう。
一般NISAとつみたてNISA、比較してみた
2つのNISAの違い
おおまかに違いをまとめると、表の通りです。
一般NISA | つみたてNISA | |
---|---|---|
投資できる人 | 日本在住で20歳以上の人 | |
投資開始可能期間 | 2023年まで(改正後新NISAで 2042年まで) |
2023年まで(改正後2028年まで) |
非課税期間 | 5年間 | 最長20年間 |
投資上限額 | 120万円/年(改正後新NISAで122万) | 40万円/年 |
投資上限額合計 | 600万円 | 800万円 |
投資方法 | 積み立て投資と一括買い付け | 積み立て投資のみ |
引き出し制限 | 制限なし、いつで引き出し可能 | |
投資対象 | 上場株式・ETF・REIT・投資信託 | 金融庁が選んだ投資信託・EETF |
2つのNISAのメリット
おひげ家の思う2つのNISAのメリットはこんな感じ♪一般NISAのメリットは…
- 年間の投資額が多い
- 投資商品の種類が多い
- 一括買い付けができる
一方、つみたてNISAのメリットは…
- 長期投資が可能、総額は一般NISAよりも多い
- 金融庁が選んだ優良商品のみが扱われている
- 積み立て方式なので、小さなリスクと手間で運用できる
表で比較するだけでは見えてこない、それぞれの得意分野があるんですね!
補足:そういえば「非課税期間」ってどのタイミングのこと?
さらりと表の中に「非課税期間」という項目を入れてしまいましたが、ここはわかりにくいポイントだと思うので補足しておきます。下図は金融庁サイト「つみたてNISAの概要」から引用したものです。

最初の年の投資分も39年目まで運用できるわけじゃないのか!
20年目までで終わりかと思ったら、39年目まで運用できるのね!
と、この図を見て良くも悪くも勘違いに気づいた方もいらっしゃるのではないかと思います。少しわかりにくいのですが、「1年ずつ投資した分に蓋をして20年間運用。非課税期間を過ぎた年の分は順次課税口座へ移行されていく」というイメージでしょうか。
ここではつみたてNISAの図で説明しましたが、一般NISAでも考え方は同じです。(ただし、5年の非課税期間終了後のロールオーバーという制度があるのでもう少し複雑です。気になる方は金融庁サイト「NISAの概要」をご覧ください。)
それぞれのNISAに向いているのはこんな人
一般NISAに向いているのはこんな人
- まとまった資金がある人…120万円の枠を使い切るくらいの資金力!
- 自分で投資商品やタイミングを選びたい人…取り扱う商品はつみたてNISAより幅広い!
- 短期間でお金を増やしたい人…幅広い商品があるので、価格変動の大きいものにも挑戦できる(※ただし元本保証はされないので注意)
つみたてNISAに向いているのはこんな人
- 投資商品を選ぶのが難しい人…つみたてNISAで扱う商品は金融庁お墨付きのものだけ!
- 少額から始めたい人…金融機関によっては100円からスタートできる!
- 投資タイミングを考えたくない人…積み立て方式なので、タイミングを考えなくて良い上に損しにくい!
- 貯蓄が苦手な人…設定をすれば勝手に積み立ててくれるので、浪費してしまう心配がない!
- 長期での運用をしたい人…教育資金や老後資金が目的など。
まとめ~自分の投資スタイルを確認しておきましょう~
どちらのNISAもお得な非課税制度であることは変わりませんが、得意分野がかなり違います!どちらにするか選ぶ際には、自分の投資経験や投資に充てられる時間、投資の目的などを確認して検討することをおすすめします。
おひげ家は投資完全初心者なので、積み立てNISAからスタートすることにしました!このブログでも今後運用状況などお伝えしていきますのでお楽しみに!
ちなみに、夫婦で「一般NISA」と「つみたてNISA」を一つずつ持つことも可能なので、家計全体のバランスを見てご検討くださいね♪それではまた!