節約記録

医療保険を解約しました③(全3回)

前回までにおひげ家なりに「医療保険を解約しても大丈夫だと思った理由」や「医療保険解約によってどれだけのお金を節約できるのか」などについてお伝えしました。

確かに大丈夫な気もしてきたけど、解約するのはまだ不安…

という方に向けて、最終回の今日は『公的医療保険じゃ先進医療は受けられないよね』『働けなくなった時はどうするの?』といった不安ポイントにお答えする形で、さらに公的医療保険のすごさをお伝えしたいと思います。ぜひ最後までお付き合いください♪

こんな時はどうするの?Q&A

公的医療保険じゃ先進医療がカバーされないよね?

そもそも先進医療って何?

先進医療とは、「医療技術の研究が日々される中で安全性や治癒効果が確認され、さらに今後保険診療への導入が検討されている比較的新しい医療技術」のことです。その特徴には以下のようなものがあります。

  • 公的医療保険の適用を前提に厚生労働大臣が認定する(2021年5月現在84種登録)
  • 先進医療から保険診療へ移行することも、逆に認定廃止されることもあるため、技術数は随時変更される
  • 実施される医療機関が限定される
  • 受診するには、本人の希望だけでなく、専門医の診察による必要性・合理性の判断が必要
  • 費用は技術料と呼び、全額自己負担となる

わかった!保険に入ればお金持ちだけが受けられる最先端の技術で治療できるのね!

あほげママ

いやいや、ちょっと待って下さい!先進医療が本当に全部が高額なのか確認しましたか?

…というわけで、次に実際の費用を確認してみましょう。

先進医療は「お金持ちだけが受けられる最先端の治療」「お金が払えれば治る」というものではありません。検証の結果、治療に良いものは保険診療に移行していきます。(効果が確認されていても、大きな治療施設が必要で広く普及できないという理由で先進医療になっている場合もあります。)

受診者の多い先進医療TOP10の費用

ソニー生命のサイト『よくわかる先進医療(先進医療のキホン)』を参考に年間受診者の多い先進医療の費用を紹介します。

  1. 陽子線治療(1,196人/約271万円)
  2. MRI撮影及び超音波検査融合画像に基づく前立腺針生検法(1,114人/約11万円)
  3. 重粒子線治療(703人/約312万円)
  4. ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速判断(PCR法)(483人/約3万円)
  5. 糖鎖ナノテクノロジーを用いた高感度ウイルス検査(447人/約0.025万円)
  6. 術後のアスピリン経口投与療法(297人/約0.1万円)
  7. 高悪性腫瘍剤治療における薬剤耐性遺伝子検査(185人/約4万円)
  8. 高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術(118人/約30万円)
  9. マルチプレックス遺伝子パネル検査(91人/約45万円)
  10. 神経変性疾患の遺伝子診断(74人/約2万円)
おひげパパ

意外と技術料の高くない先進医療も多いんだね!貯金で賄えるものも多そうだ!

あほげママ

そうなの!84種類ある内、200万円を超えるものは7種類しかないの!(2021年5月現在)

それも7種全てガンに関する技術なの。

他の病気は大丈夫でも、ガンになったらお金かかるでしょ?

ガンにかかったら高額の先進医療を受けなきゃいけないのか

でも、高額な先進医療もガンには必要なんだから、結局先進医療には備えるべきじゃ?

と焦る前に、前掲のランキングをもう一度見てみましょう。一番受診者数の多い「陽子線治療」を受けた人数は1,196人です。これは日本人口の10万人に1人にあたります。

費用200万円を超える全7種の技術を合わせても、受診者は1,981人。日本人口の5万人に一人、2020年のガン罹患者数約101万人と比較しても「ガン患者の500人に一人」しか受けない技術だということです。

おひげパパ

先進医療に対する保険数百円だけで入れるならアリかもしれないけど、先進医療特約は単体では入れないもんなあ。

だったらめちゃめちゃ少ない確率だし、貯金で備えるのが良いかも!

「2人に1人はガンになる」は本当?

でもでも、「2人に1人はガンになる時代」なんでしょ?今すぐ備えなきゃ!

と不安にもなりますが、この表現は嘘ではないにしろ誤解を生む表現です。なぜかと言うと「(今すぐじゃないかもしれないけど、一生の内で)2人に1人はガンになる」というカッコ部分が隠されているからです。

例えば30歳男性が今後10年でガンにかかる確率は0.6%、20年後だと2.2%、60歳になる30年後だと7.7%です。40年後は21.7%、50年後は43.7%と上昇していき…生涯ガン率は確かに65.8%と高いのですが、実は「若いうちにガンにかかる確率はかなり低い」のです。

あほげママ

かなり確率が低いし、ガン患者の自己負担額は3人に2人は50~100万円で済んでいるらしいです。これは貯金で備えるのが良さそうです!

それにリタイア後の高齢になってからかかるなら、ガンで働けなくて生活が破綻することも、子どもの教育費等が払えなくなることも考えにくいので、保険で備える必要がありませんね。

働けなくなった時のために、多めに保険金が欲しい!

休業補償給付or傷病手当金を活用しましょう!

ケガや病気で働けない時の補償制度もあります。労災保険に含まれる休業補償給付(業務が原因の場合が対象)と、サラリーマン・公務員が加入する健康保険に含まれる傷病手当金(業務外の原因の場合が対象)です。

  • 休業補償給付:働ける状態に治るまで、月給の約8割がもらえる(1年6か月を過ぎたら「休業補償年金」へ移行)
  • 傷病手当金:最長1年6か月、月給の約6割がもらえる(1年6か月を過ぎたら、条件に当てはまる場合のみ「障害年金」が受給できる)
おひげパパ

高額療養費制度と合わせると、結構金銭的負担は軽くなるはずです!

いざという時のために覚えておきましょう♪

まとめ ~中身と必要性をわかった上で入ることが大事~

これで全3回の「医療保険を解約しました」シリーズを無事お届けできました♪いかがでしたか?

将来の病気なんて想像つかなくて、具体的な費用や使える制度もよくわからないから、漠然と不安を抱えてしまいますよね。おひげ家もそうでした。でも、今回素人なりに色々調べたことで、自分なりの根拠を持って「医療保険を解約する」という決断を下すことができました。

この記事はあくまでおひげ家の考えで、同じデータを見ても「やっぱり必要だな」という方はいらっしゃると思います。それはそれでOKだと思います。大事なのは自分で保険の中身と必要性をわかった上で入るのかということではないでしょうか?このシリーズ記事が、誰かの背中を押すきっかけになればと思います。

あほげママ

もし、「なんとなく医療保険入ってたよ」というおひげ家のような方がいらしたら、一度その必要性を検討してみることをおすすめします。

月々の額は小さくても、投資に回せば大きく育つ可能性のある大事なお金、納得して必要だと思える所に使っていきましょう!

それではまた!

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