初記事の自己紹介で「おひげ家はサイドFIREを目指している」と言いましたが、
「FIRE」とか「FIREムーブメント」とか、よく聞くようになったけど…何?
FIRE?…炎?「人生燃えていこうぜ!」ってこと?
という方もいらっしゃるかと思います。私たちもつい3、4か月前までは同じでした。
今回はそんな方々のために、「FIREとは何か」「どうやって達成するのか」「FIREの4つの種類」についてお話していきます。

FIREとは?
まず「FIRE」「F.I.R.E」とはファイアと読むのですが、これは英語の頭文字を並べたものです。
元になっているのは「Financial Independence,Retire Early」で、和訳すると「経済的自立、早期退職」となります。
ここで言う「Financial Independence(経済的自立)」は「働かなくてもお金に困らない」ということで、投資の売買益や配当金等の不労所得で生きていける状態を言います。つまり「不労所得>支出」ということですね。
そしてこの状態を達成できると、お金のために働く必要がなくなり「Retire Early(早期退職)」できるというわけですね!
FIREムーブメントが始まったのはアメリカの若者の間だそうですが、人生100年時代の今、定年も65歳に引き上げだと言われている日本でも
おじいちゃんおばあちゃんになっても、いつまでも働き続けなきゃいけないの?
もっと自由に生きたいけど、お金がなきゃ無理だよなー
などという不安を抱えている人々の支持を集め、最近大きな話題になっています。
FIREを達成するためには?
FIREのうち、特に「Financial Independence(経済的自立)」をどう達成するのかというのは、資産運用の研究においてほぼやり方が確立しているそうです。
俗にいう「4%ルール」というもので、「年間支出の25倍の資産を持っていれば、毎年4%の資産を取り崩すことで生活していくことができる」というアメリカのトリニティ大学の研究です。
いやいや4%ずつ取り崩したら、25年で全部なくなっちゃうよー!
と思うのですが、びっくりすることに運用しながら取り崩しを行うことで「30年後にも資産が残ってる確率が96%」だそうです。このルールの理論に関しては、また別の記事で詳しくお話します。
上記の注意点は一旦置いておいて、この「4%ルール」でざっくり計算してみると…
- 月20万円の生活費であれば、年240万×25=6,000万円
- 月30万円の生活費であれば、年360万×25=9,000万円
上記の資産を持っていれば、働かなくても生きていけるFIREを達成できるということですね。(ただし、ここで言う資産は単なる預貯金ではなく、株式や債券など運用していく金融資産です)
そんな大金、一般人には到底むりだよー!はい、あきらめた!
と思った私のような方に朗報です!一口にFIREといっても様々なスタイルがあり、やり方によってはおひげ家のような一般家庭でも再現できそうなものがあります。
次はFIREの4つの種類を紹介していきましょう。
FIREの4つ種類を紹介
Fat FIRE
「Fat FIRE(ファットファイア)」はいわゆる大富豪をイメージしたような悠々自適なFIREです。
「Fat(豊か)」という言葉の通り、「十分な資産があり、生活費以外の贅沢費も含め、すべてを不労所得で賄える状態のFIRE」のことを指します。
理想的なFIREではありますが、必要な資産額が大きいため達成のハードルは高いです。
- 例:不労所得800万円(資産2億) ≧ 年間支出800万
Lean FIRE
「Lean FIRE(リーンファイア)」は「質素倹約して生活費を抑えることで実現するFIRE」のことです。ちなみに「Lean」には「乏しい」等の意味があります。
中には修行僧のような倹約生活を送っているFIRE達成者もいるように、FIRE後も慎ましく生活する必要があります。しかし、収入を大きく増やす必要がないため気合さえあれば多くの人にとって実現可能なFIREと言えますし、倹約の仕方によっては人生の満足度を下げずに支出を減らす工夫もできます。
- 例:不労所得120万(資産3000万) ≧ 年間支出120万
Barista FIRE
「Barista FIRE(バリスタファイア)」は「支出の一部をパート等の仕事をして稼ぎ、労働所得と不労所得を合わせることでゆとりを持った生活をするFIRE」です。
「Barista(カフェ店員)」はこのパート等の仕事の代表として名前に挙がっているようです。「Lean FIRE」と「Fat FIRE」の間のようなスタイルですね。
アメリカでついた名称なので、多少言葉のズレはあるかもしれません。
決してカフェ店員が楽という話ではないですよ!
「Barista FIRE」は仕事を継続することでFIRE達成のハードルを下げるだけでなく、「株価暴落によるFIRE生活の破綻に備えられる」「働く喜びや人とのつながりを保てる」等といったメリットがあります。
- 例:不労所得120万(資産3000万)+労働所得120万(月10万) ≧ 年間支出240万
Coast FIRE
「Coast FIRE(コーストファイア)」はある意味一番理想的なスタイルかもしれません。これは「『Fat FIRE』するのに十分な資産を持ちつつも、社会と関わっていたい等の理由から仕事を続けるFIRE」です。
「Coast(惰性で走る)」という言葉通り、「必要なわけじゃないけど、やりたい仕事をやりたい分だけする」というなんとも羨ましい状態のことです。
資産が十分にあり、なおかつFIREしてもやりたいと思える仕事に巡り合っているという奇跡のような話ですが、世界の名だたる成功者達はこのスタイルの人が多いかもしれませんね。
ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズもCoastFIREでしょうね!
- 例:不労所得800万(資産2億)+労働所得400万 ≧ 1200万円
次回予告
次回は「完全FIREとサイドFIREの違いについて」と「4つのFIRE比較」についてお話し、現在おひげ家がどこを目指しているのかとその理由をお伝えしたいと思います。
ごくごく一般家庭のおひげ家はどんなFIREへ向かっていくのか、お楽しみに!